お城みたいな家を建てるならRCdesign

晴れ時々曇りの東京です。

そんな今日は朝から原稿チェック、賃貸管理業務、提携会社さん来社打ち合わせ、港区高輪計画検討、資料作成、渋谷区千駄ヶ谷計画検討、お問合せ対応など。

午後は台東区寿計画検討、原稿チェック、書類作成、高島平7丁目のお客様とお電話、中野区本町計画検討など。夕方は江戸川区東小岩計画検討、文京区小石川計画検討、ミーティングなど。

空気と共に身体の乾燥が進むのも、加齢の影響でしょうね。

ではこちら。

大阪城は鉄筋コンクリートだから素晴らしい…「天守閣が残る12城」が貴重な史跡となっている本当の理由

天守閣が現存する城は全国に12しかない。城をテーマにした著書を持つ評論家の八幡和郎さんは「文化庁は『木造復元』を求めているので、天守の復元をあきらめている自治体も少なくない。

しかし鉄筋コンクリートの大阪城天守閣は、昭和の名建築として登録有形文化財になっている。木造復元にこだわるのではなく、地元自治体の選択が尊重されるべきではないか」という――。
2023年1月31日 15時15分 プレジデントオンライン

なるほど。

大河ドラマなどを見たりしていると、鎌倉時代もちょっと近いものに感じたりしますが、そんな時代にあれだけの建造物を作れた日本の先人達には、本当に感服してしまいます。

私もこれまでには、少なからず観光などで訪れたお城がありますが、やはり仕事柄その構造や意匠のディテールが気になりますので、長い時間を過ごしてしまいます。

今日の記事を書かれていたのは、徳島文理大学教授の八幡 和郎先生という方で、小学生のころから「城マニア」であり、『江戸全170城 最期の運命 幕末・維新の動乱で消えた城、残った城』(イースト・プレス)、『日本の百名城 失われた景観と旅の楽しみ』(ベストセラーズ)という、城をテーマにした本を2冊書いているということ。

また、天守閣の復元など城跡の整備について、歴史的景観の維持復元とか、都市開発や観光の観点からさまざまな提言を行ってきたと書かれていました。

そんな先生が記事で書かれていたのは、天守閣の復元問題に対する私の考えを紹介したいとのことで、それは、近年、木造復元が主流となっているが、街づくりや地方自治などさまざまな意味で弊害が多く、ある種の「木造復元マフィア」の利権あさりの犠牲であるというものだとおっしゃっていました。

記事に書かれていただけでも、本当に造詣が深く勉強になる内容でしたが、少し引用させて頂きますと、廃城令は明治6年(1873年)に出されたそうで、幕末には、全国におよそ170の城があり、そのうちいくつかは、廃藩置県の前に撤去されていた。そして、陸軍施設としたものが「存置」として陸軍省の管轄となり、残りは「廃城」として大蔵省が売却したそうです。

そして売却されたものの多くは解体され、材木や薪などとして使われ、主要な城の多くは陸軍用地として残されたものの、堀を埋め立てられたり、建物も必要に応じて整理されたりしたそうで、結局4分の3の城は売却され、材木や薪になってしまったということです。

それもこれも、資源が乏しい国の唯一の資源が木材で、とにかく資源として再利用することしか考えられず、折角の歴史的建造物を残そうとか、他の用途にして再利用するとかは考えられなかったようですね。

世界中には多くのお城や大邸宅が残されているのに、目先の材木確保のために解体されたとは、非常に残念です。

記事によれば、日本におけるお城の天守閣復興が行われるようになり、本格的なものは、昭和天皇即位の御大典を記念した大阪城天守閣からだ(歴史的には大坂城だが、現在の施設は大阪城)そうです。

先生によれば、この天守閣はオリジナルにこだわることなく、徳川時代の大型の石垣の上に黒田家蔵の「大坂夏の陣屏風」に描かれた豊臣時代の意匠だが、壁は豊臣風の下見板張りでなく白壁づくりと、ごちゃまぜであると書かれていました。

それは桃山風の華麗さと江戸風の清冽さの同居は、“ええとこ取り”で近代日本人の美意識にぴったり合い、各地の天守閣復元に規範を与え、昭和の名建築として登録有形文化財になっている。

鉄筋コンクリート、エレベーター付き、最上階には高欄をめぐらした展望台、それ以外の階は博物館という、画期的なアイデアだったので各地で模倣されたそうです。

さらに先生が書かれていたのは、質の高い歴史景観復元が進むのは結構だが、地元に高額な木造を押しつけるのもおかしい。木造へのこだわりも、一種の文化財保護利権にむらがる建築家や関連業界の一種の“マフィア”(ムラ)の利益が背景にあるということ。

これは私がRC住宅に特化して、本当に日本に必要な家を一軒でも多く供給して、災害に強い街を作り、国民の資産を増やすことで、次世代の日本を豊かにするという目標を立ててから、常に感じていたことに近いように思います。

国の求める建物性能や、認定制度などは木造をベースに考えられていて、根本的に違うRC住宅を無理やり同じ土俵に上げさせられて比較するという、ある種のイジメを受け続けています。

記事の中で先生がおしゃっていたのは、戦後再建された天守閣が築後50年に達しつつあって、耐震化も必要だし、名古屋城では、本格木造復元案の是非が大論争になっていますが、地元自治体の選択が尊重されるべきだし、国として意見があるなら、政治判断がされるべきだと考えるということでした。

私も同じように思いますが、災害大国の日本において、また木造に多額の資金を投じて良いのか、それを定期的に繰り返して良いのか、そこをもうちょっと考えて頂きたいと思います。

一方で、神社仏閣に携わる職人を保護することは非常に大切ですが、同様に民間の建築技術者や職人を保護育成することも大変重要で、本当にこのままでは日本人がものづくりを出来なくなってしまうのではないかと、危機感を感じています。

お城の天守閣と同様に、あなたの住まいもRC住宅にされることをオススメいたします。

それでは。

今日もありがとうございます


人気ブログランキング ←よろしくお願い申し上げます。